Q: ビンテージ・マイクのサウンドの特徴は?


Q.インターネットでビンテージ・マイクについていろいろ読むうちに疑問に思ったのですが、これらのマイクのサウンドの特徴はどんなものですか?
近年のマイクとEQを組み合わせても得られないものですか?
いわゆる「ビンテージ・サウンド」と呼ばれるものの大部分は、マイクではなくどちらかというとテープや真空管によるものではないのでしょうか?
Sound On Sound 2011年1月号 “What are the characteristics of vintage mics?

A.上質のビンテージ・マイクは、現在も入手できるマイクとさほど音は変わりません。とはいえ、この10,20年ほど、明るい音のマイクが多く作られるようになりました。その背景には、技術的な進歩のほか、そのようなボーカル・サウンドが好まれるようになったことがあります。

もうひとつビンテージ・マイクが現在も好まれる理由として、これらは製造当時も非常に高価で、現代でも通用するほどに物自体がハイクオリティだったといえます。

ただ、ネットなどで話題になるモデルは、いずれも真空管かリボンマイクで、それらは元来個性的で多くの人が崇めるサウンドをもっています。リボンマイクのトップエンドはスムーズかつ自然ですし、上質の真空管マイクはクリアな中域とウォームな低域を持ちます。このような特性を有する製品は、現行モデルでも慎重に探せば見つけることは可能です。

おっしゃるように、ビンテージ・サウンドと呼ばれるものはテープの特性であったり、ヴァイナルの特性であったり、信号が真空管やトランスを経た結果であったりします。しかしそれとは別に、当時採用されていたマイクカプセルの構造や材質によるところも多少はあり、中には現行品では得られないものが含まれるのも事実です。

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