ジッタ―は、多くの人が思い込んでいるのとは異なるかたちで録音に作用します。最初に聴くとき、ジッタ―を含む音源の方がウォームと感じるかもしれませんが、一旦耳を鍛えるとそれも濁りに聴こえるようになるでしょう。ミックス中、サウンドを明るくするためにEQを用いると、このジッタ―による着色もブーストされることがあります。あなたの作品は必ず、制作時に使用されたモニタよりも精度の高い環境で聴かれることになり、そこではジッタ―による作用がより顕著に現れます。ジッタ―の発生源になりえる箇所は回路設計中に多数存在し、これらの問題を低減するためにスタジオ設計時にできることもまた、いくつかあります。これらを特定できるように耳を鍛えることが、よりよい音楽制作につながります。
以下のファイルはいずれも、リファレンスであるBに対する差分となります。Bがもっともクリーンで開放的なサウンドです。これはすべてのファイル中でもっともジッタ―が少なく、Stanford SR1を使用し13pS rmsが測定されています。(low jitter option使用)
差分ファイルは、聴きとりやすいようゲインが加えられています。これにより、低レベルのジッタ―が聴き取れます。ジッタ―は、音像、開放感、トランジエント、サイズ感、スムーズさなどを損ない、ときどき耳障りな音にします。
それぞれのファイルに加えられたゲインは以下のとおりです。
- B-A 72 db of gain
- B-C 36 db of gain
- B-D 36 db of gain
- B-E 24 db of gain